「日米通貨交渉―20年目の真実」は,プラザ合意の前後を中心に,当時の通貨交渉の史実を記録した書.日米の政治家,官僚たちがどのように交渉を重ねてきたのか,応接記録など,通常は目にすることのできない資料を元にしている.戦後の日本経済にとって,プラザ合意はおそらく最も重要な転換点であり,その交渉過程をひとつにまとめて書籍の形で残すことは大きな意義があると思う.あのときの一種異常な状況を落ち着いて振り返るには最良の本.
今さら,という人もいるとは思うけれど.でもあの雰囲気の裏で何が進んでいたのかを知るには良いでしょう.船橋洋一氏の「通貨烈烈」と読み比べてみるのも面白いと思う.
しかしあれからもう20年以上経つんだよね.ふぅ.